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2026.08.17技術情報

なぜ「量産を見据えた設計」が重要なのか?~試作品だけで終わらない製品開発のために~

電子機器開発では、「まずは試作品を作りたい」というご相談を多くいただきます。

試作品は製品開発に欠かせない工程ですが、試作品が完成したからといって、そのまま量産できるとは限りません。

量産を開始する段階になってから、
● 部品が入手できない
● 組み立てに時間がかかる
● 品質にばらつきが出る
● コストが想定より高くなる
といった問題が発生し、設計をやり直すケースもあります。

こうした手戻りを防ぐためには、開発の初期段階から量産を見据えた設計を行うことが重要です。
この記事では、その理由について解説します。

目次
   1. 試作品と量産品では設計の目的が異なる
   2. 部品選定は量産性にも大きく影響する
   3. 組立しやすい設計が品質と生産性を高める
   4. 検査しやすいことも設計の重要なポイント
   5. 開発から量産まで対応できる会社を選ぶメリット
   6. まとめ

1.試作品と量産品では設計の目的が異なる

試作品の目的は、回路やソフトウェアが正常に動作するかを確認することです。

一方、量産品では、
● 安定した品質
● 作業しやすい組立性
● 継続的な部品供給
● 製造コスト
● メンテナンス性
なども考慮する必要があります。

つまり、「動けばよい設計」と「安定して作り続けられる設計」は同じではありません。
そのため、試作品の段階から量産を意識した設計を行うことが重要になります。

2.部品選定は量産性にも大きく影響する

電子部品は、性能だけで選べばよいというものではありません。

例えば、
● 生産終了予定(ディスコン)の部品
● 入手が不安定な部品
● 納期が長い部品
● 価格変動が大きい部品
を使用すると、量産開始後に製造が止まってしまう可能性があります。

そのため、量産を見据えた設計では、性能だけでなく部品の供給状況や将来性も考慮して選定することが重要です。

3.組立しやすい設計が品質と生産性を高める

量産では、同じ製品を何十台、何百台と組み立てることになります。
そのため、設計段階から組立作業まで考慮することが重要です。

例えば、
● コネクタを作業しやすい方向に配置する
● ネジを締めやすい位置に配置する
● ケーブルを無理なく配線できるレイアウトにする
● 部品交換やメンテナンスがしやすい構造にする

といった工夫を行うことで、作業時間の短縮や組立ミスの防止につながります。
一つひとつは小さな工夫ですが、量産になると、その差は大きくなります。

例えば、1台あたり30秒短縮できる設計でも、500台製造すれば約4時間の作業時間削減になります。
さらに、組立ミスが減ることで品質の安定にもつながります。

4.検査しやすいことも設計の重要なポイント

製品は組み立てれば終わりではありません。
完成した製品には、動作確認や検査が必要です。

そのため、
● 検査しやすい部品配置
●測定しやすい端子の配置
● 分解しなくても確認できる構造
なども設計段階から考慮しておくことで、検査時間の短縮や品質向上につながります。

量産では、このような「製造後の工程」まで考えた設計が重要になります。

5.開発から量産まで対応できる会社を選ぶメリット

量産を見据えた設計を行うためには、設計だけでなく製造の視点も欠かせません。

開発から量産まで対応できる会社であれば、
● 部品調達
● 基板実装
● 組立
●検査
までを考慮した設計を行うことができます。

スター電子では、回路設計・基板設計・組込みソフトウェア開発から、
部品調達、基板実装、組立、検査まで一貫して対応しています。

そのため、「動く試作品」を作るだけでなく、「安定して量産できる製品」を目指したご提案が可能です。

6. まとめ

量産を見据えた設計では、試作品の完成だけでなく、その先の製造工程まで考えることが重要です。

特に、
● 部品の供給状況
● 組立しやすい構造
● 検査のしやすさ
● 製造コスト
● 品質の安定性
を設計段階から考慮することで、量産開始後の手戻りやトラブルを減らすことができます。

電子機器開発では、「試作品を作ること」をゴールにするのではなく、
「安定して製造できる製品を作ること」を目標に設計を進めることが大切です。

よくあるご質問(Q&A)

Q1:試作品だけの予定ですが、量産を考えた設計は必要ですか?
A:はい。試作品のみの予定であっても、量産を見据えた設計をおすすめします。

試作品の評価後に製品化へ進むケースは少なくありません。
初期段階から量産を考慮しておくことで、大きな設計変更や手戻りを防ぎやすくなります。


Q2:量産を見据えた設計では、どのような点を考慮するのですか?
A :部品の供給状況だけでなく、組立や検査のしやすさまで考慮します。

例えば、コネクタの向きや部品配置を工夫することで組立作業を効率化したり、
検査しやすい構造にしたりすることで、品質の安定や製造時間の短縮につながります。

この記事を企画・執筆した人

スター電子株式会社

スター電子株式会社

この記事は、スター電子株式会社が企画・執筆しています。当社の受託開発・受託製造・自社製品などの実績やお知らせ・関連コラムをご紹介しています。

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