2025.08.18技術情報
【RGBとは?】ディスプレイ技術の基本構成と信号処理の仕組み
RGBとは、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)の3原色のことで、色の表示を構成する基本単位です。電子機器のディスプレイや画像処理の分野で広く使用されており、カラー表現の基礎を支えています。
目次 |
1. RGBの基本概念 2. ディスプレイにおけるRGB構成 3. 信号としてのRGB 4. 設計時の考慮点 5. まとめ |
1. RGBの基本概念
RGBは加法混色の原理に基づいており、それぞれの色を異なる割合で組み合わせることで、
数百万色の表現が可能になります。
たとえば:
◆R+G = 黄(Yellow)
◆G+B = シアン(Cyan)
◆R+B = マゼンタ(Magenta)
◆R+G+B = 白(White)
RGBの値は通常、0〜255の8ビットで表され、各チャンネルが256段階の明るさを持ちます
(フルカラーでは 256^3 ≒ 約1677万色)。
2. ディスプレイにおけるRGB構成
LCDやOLEDなどのディスプレイでは、1画素(ピクセル)を構成するために、
赤・緑・青のサブピクセルが物理的に並べられています。
サブピクセル構成 | 横並び(RGBストライプ)やペンタイル配列など |
カラーフィルター | バックライトの白色光をRGBに分離 |
輝度や色合いは、サブピクセルの駆動電圧やパルス幅変調(PWM)によって制御されます。

3. 信号としてのRGB
ディスプレイ制御におけるRGB信号は、各色のアナログまたはデジタル信号として送信されます。
アナログRGB(VGAなど) | 各色信号と同期信号(HSYNC、VSYNC)を個別伝送 |
デジタルRGB(パラレルRGB) | 複数のデータラインでRGB値をパラレル転送 |
変換方式 | RGB→YUV変換など、圧縮・伝送向けに色空間を 変える処理も多用されます |
4. 設計時の考慮点
カラー再現性 | sRGB、AdobeRGBなど、用途に応じた色空間への対応 |
信号遅延とタイミング | 高解像度化に伴う転送速度の制約 |
インターフェース選定 | MCUとの接続方式(SPI、パラレルRGB、LVDSなど)に応じた設計 |
5. まとめ
RGBは、表示装置の設計と映像信号処理において不可欠な基本要素です。ディスプレイや映像機器を扱う技術者にとって、RGBの正しい理解は、画質の最適化やインターフェース選定において大きな武器となります。
この記事を企画・執筆した人

スター電子株式会社
この記事は、スター電子株式会社が企画・執筆しています。当社の受託開発・受託製造・自社製品などの実績やお知らせ・関連コラムをご紹介しています。