2025.12.08技術情報
基板設計を外注するなら? 開発をスムーズに進めるためのポイント
電子機器の開発において、基板設計は製品性能や信頼性を左右する重要な工程です。
しかし、社内で設計リソースが足りなかったり、試作から量産までを一貫して対応できる体制がない企業も多いのが現状です。
そこで注目されているのが、「基板設計の受託開発(外注)」です。
この記事では、基板設計を依頼する際の流れや、依頼先を選ぶポイントを解説します。
| 目次 |
| 1. 基板設計を外注する理由 2. 基板設計外注の流れ 3. 同じ会社に一貫で依頼するメリット 4. 外注先を選ぶ際のポイント 5. まとめ |
1. 基板設計を外注する理由
基板開発を外部に委託する背景には、次のような課題があります。
● 設計担当者が不足している
● 新規開発の立ち上げスピードを上げたい
● 設計・実装・評価までを一社でまとめたい
● 生産性やコストの見直しをしたい
外注化は、単なる作業依頼ではなく、開発パートナーとの協働による効率化という考え方が重要です。

2. 基板設計外注の流れ
(1) ヒアリング・要件定義
どんな機能が必要か、どんな環境で使うのかを明確にします。
使用電圧・信号速度・通信方式(RS-485/CAN/Ethernetなど)、サイズや筐体条件などを整理します。
(2) 回路・レイアウト設計
回路構成・部品選定・レイアウト設計を行います。
この段階で、コストと性能のバランスを考慮した設計提案ができる会社かどうかがポイントです。
(3) 試作・検証
試作基板を製作し、動作確認や電源特性、ノイズ対策などを実施します。
問題があれば改良を重ね、量産に適した設計へと仕上げます。
(4) 量産対応
製造条件・品質基準を整備し、安定した量産体制を構築します。
スター電子のような一貫対応できる企業なら、試作時のノウハウをそのまま量産に反映できます。
3. 同じ会社に一貫で依頼するメリット
(1) 情報伝達ロスが少ない
設計から試作・量産まで同じチームが対応するため、仕様の意図や変更内容が確実に共有されます。
(2) 不具合対応が迅速
ハード・ソフトを同時に把握しているため、原因追及から改善までの対応スピードが早くなります。
(3) コスト・納期の最適化
試作時点で量産を見据えた設計が可能なため、再設計による手戻りを防止できます。
また、部品調達や実装までをまとめて依頼できることで、コスト効率も向上します。
4. 外注先を選ぶ際のポイント
● 設計から製造までの一貫対応が可能か
● 回路・ソフトウェアの両方に実績があるか
● 少量・試作・特注対応などの柔軟性があるか
● 品質管理体制(ISO9001など)を整備しているか
● 技術的な提案力・コミュニケーション力があるか
5. まとめ
基板設計の外注は、「手離れを良くする」ためではなく、開発を加速し品質を高める手段として活用すべきです。特に、ハードからソフト、筐体、量産までを一社で担える企業に依頼すれば、開発リスクを最小限に抑えられます。
貴社が基板開発でお悩みなら、設計だけでなく、スター電子のような一貫生産体制を持つパートナーとの協業が最適な解決策です。
この記事を企画・執筆した人

スター電子株式会社
この記事は、スター電子株式会社が企画・執筆しています。当社の受託開発・受託製造・自社製品などの実績やお知らせ・関連コラムをご紹介しています。











